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日本経済新聞(11月11日)の夕刊に「株式公開が下半期に多い理由」というタイトルの記事がありました。

この記事では、「発行企業や引受証券会社は実際に、どんなタイミングで新規上場をしようとするのか」という問題について、「そもそも、過去から現在までの新規上場初日の価格動向を観察すると、新規上場初日の投資収益は高すぎる傾向にあるため、上半期に新規上場が集中しないのは、この時期に上場すると投資家があまりに多く報われると、企業側が考えているからかもしれない。」と結論づけていました。

この問いについての私の見解は、次のとおりです。

おそらく最大の理由は、決算期にあります。上場申請をする企業の決算期は、バラエティーに富んできたとはいえ、12月決算か3月決算が多いです。上場申請のときに、どの期の決算で申請するかは大きな問題であり、申請してから実際に上場するまでの間に次の決算期(の承認)を迎えるのは避けたいという心理が役員にも主幹事引受証券会社にもあります。決算が(定時株主総会で)承認されてしまうと、有価証券届出書に記載することとなる会計情報が翌期のものになってしまいます。なお、監査法人や引受証券会社等のIPO業界では、申請が延びて申請期の翌年度(定時株主総会前まで)に上場することを「期越え上場」等と言ったりし、昨今は、この「期越え上場」も少なくはありませんが、やはり原則は、期を越えない上場です。

12月決算や3月決算の会社が上場申請を行う事業年度に有価証券届出書を提出しようとすると、当然、スケジュール的に下半期の提出になってしまいます。

これが株式公開が下半期に多い最大の理由ではないかと思います。

上記の記事のように、「投資家があまりに多く報われると、企業側が考えている」とありますが、そのようなことを考えて、スケジュールを決める上場申請企業の取締役は、まずいないのではないかと思います。「初値が高すぎると期待値が高すぎる・・・」という発想はあり得るかもしれませんが、基本的には、高い株価がつくことは(今後の資金調達の観点等から)悪いことではありませんし、そもそも、上場を信じて投資をしていただいた投資家に報いたいというのが普通の社長の考え方ではないかと思います。また、投資家が上場後6ヶ月間売却できないケースも少なくなく、初値と投資家の売却価格は必ずしもリンクしません。新規上場企業の「初値/公募価格」について、上半期の方が高い傾向があるのは、上場が少ない時期は需要が多いという需給バランスから来ているのではないかと思われますし、(IPO市場から個人投資家が少なくなってしまった今となっては)この傾向が今後も続くといえるかは、わかりません。

2010年11月12日  5:30 PM |カテゴリー: 未分類 |コメントはまだありません

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