森法律事務所
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Facebook のファウンダー、Mark Zuckerberg 氏が上場についての次のような意見を表明したとのことである。

Mark Zuckerberg、「Facebookを近々上場するつもりはない」

われわれはFacebookを近々上場するつもりはない。われわれの株式上場に関する考えは他の多くの企業とは異なっている。多くの企業にとって株式上場こそが目的であり、上場の成功を目指して経営を最適化しようとする。われわれにとっては上場ははゴールではない。ある時点で上場が適切な選択であるようになれば上場するだろう。われわれは外部からの投資を受け入れているし、自社株を社員に給与している。最終的にこれらの株式が現金化できるようにすることは私の責務だと思う。しかし上場が短期的に行われなければならないとは考えていない。Facebook が持てる可能性を最大限に発揮できるようにすることが最優先の責務だ。(引用終わり)

この意見は、正論であり、何ら反論できるところがない。上場は会社という組織にとってのゴールではない。多くの一般投資家から資金を集めることは、その資金で事業を拡大し、引いては、会社がより永続的に発展するためになされるべきことだからである。


一方で、上場することを、going publicとも表現するように、公の会社になるという側面がある。情報を公開し、一般の株主が増えることにより、同族の経営者ではなく、より多くの株主に認められた人材を経営者とすることに資する、公の目で監視され不適切な行為が是正され易いというメリットがある反面、経営者の独断で行うようなリスキーな意思決定がしにくくなる。上場すると、高いコンプライアンスを求められ、意思決定に対するチェック機能が厳密になるのである。

google社は、経営陣の経営の自由を確保しながら、public companyとなるために、経営陣に種類株式を発行したまま上場するという手段に出たが、このような手段をとれる会社は、ほとんどない。



Facebook 社が大きなリスクを伴う開発計画が有するために、上場を延期して、非公開会社であるうちにチャレンジするということ自体はもっともな判断である。上場すると、そのようなリスクの高い経営判断は、取締役の忠実義務や善管注意義務に反すると株主に追及されかねない。ただ、以前のエントリー「ベンチャー企業のファイナンス方法の選択」でも指摘したように、VCやエンジェルから資金調達している限り、そのようなリスキーなチャレンジを理由とする上場延期をいつまでも続けるわけにはいかないのもまた現実なのである。一般的な上場準備会社にとって、上場に適した時期は、そう何度も訪れてくれるものではない。チャンスがあるのであれば、トライすべきであり、一度チャンスを逃すと、次のチャンスは当分の間訪れないことも決して稀なことではない。


そのために、法律面を含めて、変なところで上場審査に引っかかって、延期にならないようにするためにも、早い段階からIPOを意識した準備が必要である。

To go public, or not to go public: that is the question.


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