森法律事務所
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今回は、大地震や津波により、契約上の義務を果たせなかった場合、責任を負うのか、という問題について、検討します。

契約上、不可抗力条項がある場合は、その規定に従うことになります。不可抗力条項が規定されている大抵の場合は、免責事由となっているはずです。

問題は、特約で不可抗力条項が定められていなかった場合です。

典型的なケースとしては、工場が津波により被害を受けたので、納品できなくなったというケースです(特に、契約書の取り交わしはなく、発注書と請書のみのやりとりだったという場合です。)。

このような場合でも、不可抗力であるとして、遅滞や履行できないこと(履行不能)については責任を負わないのが原則です(理論上、不特定物の提供義務を負っている場合は、市場で同種同等の物を調達し得る限り、捜索して提供する義務が発生しますが、他の保有者が発見できない場合や調達価額が不相当に高額な場合は、免責されるか、事情変更の原則の適用が検討され得る事案といえる可能性があります。)。

但し、このような原則の例外として、金銭債務(お金を支払う義務)があります。金銭債務の履行については、不可抗力は抗弁となりません(民法第419条第3項)。

民法
(金銭債務の特則)
第419条
1  金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。
2  前項の損害賠償については、債権者は、損害の証明をすることを要しない。
3  第一項の損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない。


不可抗力により履行不能となった場合に、反対給付(典型的には売買契約における金銭の支払義務)が残るかという問題は、次に検討すべき課題となります。この問題を、危険負担といいます。危険負担については、後日、検討する予定です。

2011年3月24日  6:30 AM |カテゴリー: 企業法務, 法務関連ニュース |コメントはまだありません

中小企業庁が、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震等による災害の激甚災害の指定及び被災中小企業者対策について」というプレスリリースを出しています。

対象は、「全国」の被災中小企業者とのことです。但し、市町村長等から罹災証明が必要となる可能性が高いですので、詳細は、中小企業庁の該当ページをご確認の上、相談窓口でご確認下さい。

1.特別相談窓口の設置
全国の日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、信用保証協会、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会、中小企業基盤整備機構支部及び経済産業局に特別相談窓口を設置。


2.災害復旧貸付の実施
日本政策金融公庫及び商工組合中央金庫が、今般の災害により被害を受けた中小企業者を対象として、運転資金又は設備資金を別枠で融資する災害復旧貸付を実施。


3.既往債務の返済条件緩和等の対応
日本政策金融公庫、商工組合中央金庫及び信用保証協会において、返済猶予等既往債務の条件変更、貸出手続きの迅速化及び担保徴求の弾力化等について、被災中小企業者の実情に応じて対応。


4.小規模企業共済に係る救済措置
今般の災害により被害を受けた小規模企業共済契約者に対し、中小企業基盤整備機構において①原則として即日で低利で融資を行う災害時貸付の適用、②共済掛金の納付・一時貸付金の返済支払いの猶予、③共済金支払いの迅速化等を実施。


5.中小企業倒産防止共済に係る救済措置
今般の災害により被害を受けた中小企業倒産防止共済契約者等に対し、中小企業基盤整備機構において、①共済掛金の納付・共済金貸付金の返済支払いの猶予、②共済金支払いの迅速化等を実施。


【被災中小企業者対策の概要】

1.災害関係保証の発動
市町村長等から罹災証明を受けた中小企業者に対して、信用保証協会は、別枠で保証します。(100%保証。保証限度額は無担保8千万円、普通2億円。)

2.小規模企業向けの設備資金融資の償還期間の延長
小規模企業者等設備導入資金貸付制度及び小規模企業設備貸与制度について、既往貸付金の償還期間を2年延長(7年以内→9年以内)します。

3.事業協同組合等の施設の災害復旧事業に係る補助
都道府県が行う事業協同組合等の災害復旧事業に係る補助に対する支援を行います。(都道府県が事業費の3/4を補助する場合、国はその経費の2/3を補助。)

4.災害復旧貸付の金利引下げ
被災中小企業者に対して、日本政策金融公庫及び商工組合中央金庫が別枠で行う災害復旧貸付について、特段の措置として、0.9%の金利引下げを行います。
   (注)資金使途:運転資金又は設備資金
貸付限度額:日本公庫(中小事業1.5億円、国民事業3千万円):商工中金 1.5億円
貸付金利 :基準金利(中小事業1.75%、国民事業2.25%)(貸付期間5年以内の基準利率(平成23年3月12日現在))
金利引下げ:貸付額のうち1千万円を上限として貸付金利から0.9%を引下げ

2011年3月14日  6:00 PM |カテゴリー: 未分類 |コメントはまだありません

今回の大地震の被害に遭われた皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。特に、地震やこれに伴う津波・火災等により生命や財産を失われた方々にお見舞いを申し上げるとともに、罹災地にて人命救助や避難所での生活支援に従事しておられる方々、その他の地域にて様々な形でご協力されている方々に心より敬意を表します。

現在の段階では、私にできることは限られております。当ブログでは、震災に関連する情報については、出来る限り正確なもののみを発信しようと心がける所存です。

  5:00 PM |カテゴリー: その他 |コメントはまだありません

日本弁理士会が発行している雑誌「パテント」の2011年2月号(Vol.64 No.2)109頁以下に、中国国家知識産権局局長である田力普さんによる、「中国の知的財産権保護―理解しておくべき事実」という寄稿があります。この中では、中国における知的財産権に対する認識の経緯について、忌憚のないご意見を述べられておられ、大変参考になりました。

まず、田さんが1970年代末に知的財産権分野の仕事に入られたときのお話があります。

当時の中国では、8億の人口のうち、ほんのわずか数十人を除いて、知的財産権に対する認識は、私と同じだったと思います。ゼロに等しく、知識と財産を一緒に結びつけるという概念は全くありませんでした。逆に、当時の人々は一般に、知識は自由に無償で広まり使われるものだと考えており、どんな知識も社会全体、さらには全世界で共有されるべきで、費用の徴収が認められるということは理解し難いことでした。
(中略)
そこで、1970年代に「知的財産権」という語が中国語に翻訳されましたが、2000年になって初めて、中国の数億を数える学生が一般に用いている「新華字典」に正式に収録されました。
(引用終わり)


そして、改革開放時代における、現在の知的財産権制度の実施とその立法過程や討論の激しさが述べられています。

立法が決定して1990年に著作権法が公布されるまで、主要な知的財産権の法律が制定されるのに10年以上かかりました。これが、長い歴史を持つ知的財産権国際規則の、それに疎い中国における初めての運用となったのです。
(引用終わり)


そして、現在の中国の知的財産権制度の実施が中国人の創造力を引き出していることについて述べた上で、一方で、Apple社のiPodやDVDの例を挙げて、知的財産権制度の中国における実施が、欧米諸国や多国籍企業に実際の利益をもたらしている点を指摘しています。

また、中国の現状についても、率直に問題があり、不十分な制度、民衆の意識が比較的低い点、いくつかの場所・分野・製品で突出して知的財産権の侵害があることを認めておられます。

ただ、逆に、海外メディアにおいて、いくつかの問題は故意に、あるいは故意でなく誇張され、歪曲されていることも指摘されています。

最近、私は、多くの外国メディアの、知的財産権の関係した中国に関する報道に、大量のマイナス情報が氾濫しているのを目にします。そこで私の受ける印象は、『欧米諸国で注目を集めたいなら、中国を非難する。中国を非難する際に注目されたいなら、中国の知的財産権保護を非難する』ということです。

しばしば、米国メディアと政治家が引用するデータが誇張されており、事実と符合していないことは明らかなのです。(引用終わり)


中国の立場は、これまで欧米諸国が長年により培った知的財産権制度について、わずか30年ほど実施しているにすぎず、これからも長期的に努力をするということです。実際に、中国における、この10数年で立法された知的財産権関連法の数は、大変なもので、現在では、ほぼ一通りの法律は揃っていますし、改定作業も迅速です。

中国を生産拠点としてではなく、マーケットとしてみる動きはこれからも留まることはないでしょう。日本企業が中国の市場に進出する際には、是非、予め、特許権や商標権の登録等の準備を怠らなければ、仮に模倣品被害にあっても採り得る手段は少なくありません。また、仮に商標権がこちらになかったとしても、中国の商標法や、日本の不正競争防止法に該当する反不正当競争法が活用できる可能性が残っていますので、諦めずに専門家に相談していただきたいです。具体的には、日本の弁護士や弁理士と連携しつつ、現地の法律家に依頼するのが一般的でしょう。

一応、現時点の中国商標法や反不正当競争法の関連条文を挙げておきます。なお、この翻訳は、特許庁及びJETROのものに依拠しておりますので、その正確性等について保証するものではありません。

中国商標法
第 31条 商標登録の出願は,他の者の先の権利を害してはならず,他の者の既に使用している一定の影響力のある商標を不正な手段で先に登録することもしてはならない。
第 41条 登録された商標が第10条,第11条,第12条の規定に違反しているか,又は詐欺的な手段若しくはその他の不正な手段で登録を取得したときは,商標局は当該登録商標を取り消す。その他如何なる組織又は個人も,商標評審委員会にそのような登録商標を取り消す裁定を請求することができる。
登録された商標が第13条,第15条,第16条,第31条の規定に違反しているときは,当該商標の登録日から5年以内に,他の商標所有者又は関係当事者は,商標評審委員会にその登録商標を取り消す裁定を請求することができる。悪意による著名商標の登録の場合,その真の所有者に対しては5年間の制限はない。
前 2段落に定めた状況のほか,既に登録された商標について係争があるときは,当事者は当該商標の登録許可日から5年以内に,商標評審委員会に裁定を請求することができる。 商標評審委員会は裁定請求を受理した後,関係当事者に通知し,かつ,指定の期間内に答弁させなければならない。
引用元(PDF)はこちら

中国反不正当競争法
第5条 事業者は以下に記載する不正手段を用い市場取り引きをし、競争相手に損害を与えてはならない。
(1)他人の登録商標を盗用すること。
(2)勝手に著名商品の特有な名称、包装、デザインを使用し、または著名商品と類似の名称、包装、デザインを使用して他人の著名商品と混同させ、購入者に当該著名商品であるかの誤認をさせること。
(3)勝手に他人の企業名称または姓名を使用して公衆に当該他人の商品であるかのを誤認させること。
(4)商品の上に品質認定標識、優秀著名標識など品質標識を偽造し盗用し、または原産地を偽造して公衆に誤解させる商品品質の虚偽表示をすること。
第9条 事業者は広告またはその他の方法を用いて商品の品質、成分、性能、用途、生産者、有効期間、産地などに対し公衆に誤解を与える虚偽宣伝を行ってはならない。
広告事業者は明確なまたは知りうるべき情況のもとで虚偽の広告を代理、設計、制作、公布してはならない。
引用元(PDF)はこちら

2011年3月11日  6:30 AM |カテゴリー: ベンチャー・ビジネス, 企業法務 |コメントはまだありません

2011年3月1日号の金融・商事判例No.1360の17頁には、貸金業者から取引履歴が破棄されているため開示されない場合において債務者の主張する当該期間の取引について民事訴訟法第224条第2項及び第3項に定める真実擬制が認められるか否かが争われた裁判例が掲載されています。


貸金業者からお金を借りた個人が、取引履歴により立証しようとした主張について、真実と認めることができるかを検討するに、「民事訴訟法224条3項は、裁判所は、その事実に関する相手方の主張を真実と認めることができると規定しているのであって、相当の合理性があると認めることのできる主張であればともかく、いかなる主張であっても真実と認めなければならないものではない。」とした上で、当該案件については、原告の主張する推計値をもって一つのあり得る合理的な推測といえるのであって、相応の合理性を認めることができる・・・当裁判所は、原判決別紙1記載のとおりの取引が存在したものと真実擬制を認めるものである。
(平成22年12月15日東京高等裁判所第11民事部判決)


この真実擬制が適用されたケースがどの程度あるのか、調査できていませんが、応用範囲は広いものと考えます。

もちろん、この規定に頼って、訴訟を進めるのはリスクがあると考えますが、証拠収集上の困難がある事件については、頭の片隅においておくべき規定ではないでしょうか。

参考
民事訴訟法
(当事者が文書提出命令に従わない場合等の効果)
第224条
第1項  当事者が文書提出命令に従わないときは、裁判所は、当該文書の記載に関する相手方の主張を真実と認めることができる。
第2項  当事者が相手方の使用を妨げる目的で提出の義務がある文書を滅失させ、その他これを使用することができないようにしたときも、前項と同様とする。
第3項  前二項に規定する場合において、相手方が、当該文書の記載に関して具体的な主張をすること及び当該文書により証明すべき事実を他の証拠により証明することが著しく困難であるときは、裁判所は、その事実に関する相手方の主張を真実と認めることができる。

2011年3月10日  6:30 AM |カテゴリー: 法務関連ニュース |コメントはまだありません

先日(3月4日)、神田秀樹教授による「会社法制の見直しを巡る議論と展望」という講演を聴いてきました。

非常に面白い示唆がいろいろとありましたが、今回は、ベンチャー企業に関連する内容について、触れてみたいと思います。

兼ねてから、当ブログでも、取り上げておりました監査役会設置会社における社外取締役の選任の義務付けという点です。

現在、主に上場企業を対象として、監査役会設置会社に社外取締役の選任を義務付けようという議論があります。直近では、今年1月の法制審議会会社法制部会第9回会議会社法制部会資料9(PDF)を参考にして下さい。

ここでは、「1 監査役会設置会社における社外取締役の選任の義務付け」と「2 監査・監督委員会設置会社制度(仮称)の創設」が挙げられています。

私は、上場(IPO)実務という観点から、上場会社に、社外取締役の選任を義務付けるとなると、これまで社外監査役を選ぶことさえ大変だったのに、さらに社外取締役を探してこなければならず、上場のハードルがこれまで以上に上がるのではないかという危惧をもっていました。(なお、現在は、会社法上、監査役会設置会社については社外監査役2名以上(335条3項)が求められており、これに加えて、取引所ルールによって独立役員1名が必要です。)また、そもそも根本的な点として、会社法で規定しなければならないことなのかという疑問や、新興市場に上場している会社にも本当に必要だろうかという疑問もありました。

この点、神田教授は、おそらくこの案(社外取締役選任義務付け案)を通すのは簡単ではないであろうという趣旨のことを述べておられました。理由の一つには経済界の反対が強いということです。なお、教授によると、過去に調査したところ、業界1位の会社は、いずれも社外取締役がおらず、2位以下の会社にはだいたい社外取締役がいるということでした。勿論、全ての業界ではないでしょうし、例外もあるとは思いますが、なかなか興味深い話でした。その趣旨としては、社外取締役がいないから1位ということではなく、2位以下だから社外取締役を置いているということなんだろうと思います。

さらに、この案が有力ではない推論の一つとしては、「会社法制部会資料9」の中で、「1 監査役会設置会社における社外取締役の選任の義務付け」と「2 監査・監督委員会設置会社制度(仮称)の創設」の分量が全然違うということもあるようです。ご覧いただけるとわかりますが、明らかに後者の分量が多いです。これは、法務省のやる気度合いに比例している可能性があるということです。

上場(IPO)実務という観点からでは、後者の案は、期間設計についてのオプションが増えるだけですので、さほど影響はないように思われます。(今後の実務動向や証券取引所のルールにもよりますので、留保付きです。)今後の動向に、慎重に注目した方がよいと思います。

参考
会社法
(大会社における監査役会等の設置義務)
第328条第1項  大会社(公開会社でないもの及び委員会設置会社を除く。)は、監査役会及び会計監査人を置かなければならない。


(監査役の資格等)
第335条第3項 監査役会設置会社においては、監査役は、三人以上で、そのうち半数以上は、社外監査役でなければならない。

2011年3月9日  6:30 AM |カテゴリー: 企業法務 |コメントはまだありません



昨年(平成22年)の会社法制部会の審議事項について、先月(2月)28日に、経済同友会から意見が出されていますので、紹介します。


法制審議会「会社法制部会」への意見


会社法制部会の内容については、こちらをご覧下さい。第4回から第6回あたりまでが、今回の経済同友会の意見の対象となっているトピックが議題となっています。

過去の関連記事は、「会社法改正の動向と株価算定事件についてのメモ」「昨今の会社法制に関する話題」等ですので、こちらも参考にしてください。

 企業経営者の立場で望むのは、経済関連の法制が結果として個々の企業が活性化、国際競争力を向上させ、ひいては日本経済全体の成長に貢献することである。過度な規制で、結果的に企業活動が萎縮するようなことがあってはならない。

 こうした観点からすると、現在、法制審議会「会社法制部会」(以下「部会」)で検討されている項目は、本当に今現在、法改正まですべき切迫した事情(いわゆる立法事実)があるのか、疑問に感じるものが多い。もし今回の会社法見直しの発端に、「会社法で規制緩和が行き過ぎ、企業の規律が失われ、不祥事や違法・脱法行為が増えた」といった認識があるのであれば、それは企業実務の実感とは明らかに異なるものである。金融商品取引法(以下「金商法」)や証券取引所規則はじめ、会社法以外で新たなルールが次々と設けられ、全体としては、企業に対する規律はむしろ増えているように感じる。ごく一部の違法・脱法行為者の事例を一般化して規制を強化しても、確信犯的に法の間隙を縫ってくる者を完全に防 ぐことは不可能であるし、また規制強化の結果、非常に煩雑な手続きを企業全体に課すことになれば、適正なガバナンスを構築し、法令を遵守している大多数の企業の負担増となり、むしろ、日本経済が全体として国際競争力を失う可能性が大である。

 また、部会では、諸外国にある制度を導入しようという志向も強いように見受けられる。しかしながら、一方で各国の会社法制は、その他の経済関連法制や税制、司法制度、更には雇用慣行、会社帰属意識その他の社会・文化的背景の下で設計され、機能しているものでもある。もちろん、経済のグローバル化が進む中、国際的ルールとの不整合により、日本企業が国際競争上不利となる事態は避けなければならないが、法律の一部分だけを単独で日本に移入しても、必ずしも意図通りに機能する保証はなく、それどころか弊害さえ招きかねない点もまた認識すべきである。

(公益社団法人経済同友会 平成22年2月28日「法制審議会「会社法制部会」への意見」1頁より)


経済同友会は、規制の対象となる会社の集団ですので、規制強化に反対という立場を採ることは容易に想像できますが、それを差し引いたとしても、真剣に耳を傾けるべき意見が少なくないように思います。特に、「特に株式市場で広く投資家から資金を集める上場企業では、社外取締役を少なくとも1名導入すべきであるし、さらには複数名導入することが望ましい。但し、社外取締役を、上場大企業から中小企業・個人企業までカバーする「会社法」で強制すべきかどうかは別次元の問題である。」(2頁)といった意見や、「何より、日本の産業構造転換と国際競争力強化、資本市場のダイナミズム向上の為には、特に大企業はスピンオフ(企業発ベンチャー)を推進し、国もこうした流れを支援すべきものである。だが、 日本では、従業員の会社への帰属意識の強さもあり、一挙に 100%全て外に出す訳にいかないことも多く、 まず 51%とか60%保有で上場し、投資家の信頼を得つつ、徐々に独立色を高めて、やがて完全分離することが現実的である。こうした流れのステップとして、親子上場は不可欠な選択肢である。」(6頁)といった意見は、現場の声として有用と考えます。

このような現場の意見を踏まえつつ、より議論が充実したものとなることを願っております。

2011年3月3日  6:30 AM |カテゴリー: 企業法務, 法務関連ニュース |コメントはまだありません
 
   
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