森法律事務所
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大阪イノベーションハブにて、『第7回SUEセミナー -ベンチャー企業のファイナンス 実務と法務から-』を開催することになりました。

起業家やベンチャー企業経営者が、エクイティー・ファイナンスをするときに、どのような点に留意して資本政策や投資家へのプレゼンテーションを行なえばよいか、投資契約書や投資手法の選択において気をつけるべきことがないかを解説します。
また、ベンチャー・キャピタリストである出口彰浩さんをお迎えして、実務上の観点や動向もお伝えします。

イベントの後には、ネットワーキングディナーを開催する予定です。
概要及び申込みは、こちらからご覧いただけます。

【日 時】 2016年3月15日(火) 18:00~20:00 (開場17:30)
【会 場】大阪イノベーションハブ(グランフロント大阪 ナレッジキャピタルタワーC 7階) 案内図(PDF)
【参加費】 2,000円(税込)
【ウェブページ】 http://startup-engine.com/event/846
【ネットワーキングディナー】 夜8時から、開催予定(参加費2,000円)(先着40名様)

お申し込みは、こちらからお願いします。

 
法務省は、平成27年3月16日付けで、下記のとおり、取扱いを変更しています。

 「昭和59年9月26日民四第4974号民事局第四課長回答及び昭和60年3月11日民四第1480号民事局第四課長回答の取扱いを廃止し,本日以降,代表取締役の全員が日本に住所を有しない内国株式会社の設立の登記及びその代表取締役の重任若しくは就任の登記について,申請を受理する取扱いとします。」
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00086.html

 従前、代表取締役のうち、少なくとも1名の住所は日本になければ登記申請は受理されませんでした。また、取締役会設置会社以外の会社の場合、取締役の少なくとも1名の住所は日本になければ登記申請は受理されませんでした。

 上記取扱いの変更により、代表取締役の全員が外国に居住していても、登記可能になるものと思われます。なお、取締役会設置会社以外の会社の場合、取締役の全員が外国に居住している場合の登記の取扱いは、上記の取扱いの変更と同様に変更されるかは、明確ではありません(私が変更を発見できていないだけかもしれません)。ただ、同様に変更される可能性はあると思います。

 したがって、海外在住者が代表取締役という内国法人が、事実上、許されることになりました。なお、代表取締役の氏名・住所を登記しなければならない点(会社法第911条第3項第14号)は変わりませんので、登記の添付書面には、当該代表取締役の住所に関する宣誓供述書又は在留証明書が必要になると思われます(実際の登記実務については、ご依頼の弁護士若しくは司法書士、又は法務局にご確認下さい。)。

 また、外国会社が日本において取引を継続しようとするときは、日本における代表者を定めなければならず、この場合に、その日本における代表者の一人以上は、日本に住所を有するものでなければならない点(会社法第817条第1項)に変更はありませんので、注意が必要です。

2015年3月19日  11:23 AM |カテゴリー: 企業法務 |コメントはまだありません

非常に久しぶりの更新です。
今回は、平成26年会社法(平成26年6月27日公布(法律第90号))改正に関して、ややマイナーではあるものの、会社法務上、見逃せない点を取り上げます。

会社法の監査役設置会社とは、会社法第2条第9号により、監査役の監査の範囲が会計に関するものに限定されていない監査役を置く株式会社をいいます。

すなわち、監査役がいても、「監査役設置会社」ではない株式会社が存在します。
特に、資本金の額が1億円以下の小会社で非公開会社の監査役は、整備法(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律)第53条の規定により、定款を変更しない限り、定款に監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定め(会社法第389条第1項)があるものとみなされます。

したがって、大多数の中小企業は、監査役がいたとしても、会社法の「監査役設置会社」ではない場合にあたることになります。

この点が、いわゆる株主代表訴訟を提起しようとする場合に問題になることがあります。
株主代表訴訟を提起しようとする株主は、まず、会社を代表する者(会社法第386条)に対し、提訴請求(責任追及等の訴えの提起の請求)する必要があり、この会社を代表する者を選択する場合に、問題となるのです。

会社法の監査役設置会社の場合、取締役に対する提訴の請求は、監査役宛に行うことになりますが、非監査役設置会社では、代表取締役(会社法第349条第4項)宛となります。非監査役設置会社では、代表取締役の責任を追及するために、その代表取締役宛に、提訴請求をするという、一見奇妙な請求をしなければなりません。

ところで、現在の会社法では、監査役を置く限り、(非監査役設置会社であっても)登記簿上「監査役設置会社」と記録され(会社法第911条第3項第17号)、登記事項証明書を見て「監査役設置会社」と記載されていても、会社法上の監査役設置会社ではないことがあり、混乱を招いていました。株主は、提訴請求前に正確な定款を確保しなければ、監査役設置会社であるか否かが判然としないのです。

今回の会社法改正で、会社法第911条第3項第17号イとして、「監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社であるときは、その旨」が登記簿に記録されることになりました。

したがって、今回の会社法改正後、株主代表訴訟を提起したいと考える株主は、会社の現在事項証明書等をチェックして、「監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定め」の有無をチェックすることで、監査役階設置会社であるかを知ることができるようになるはずです。

なお、広く影響があるという意味では、今回の会社法改正により、監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある場合に、その株式会社は、その旨の登記申請をしなければなりません(会社法施行前から存在する会社で、会社法施行後、特にこの点について定款変更をしていない小会社は、原則として、登記義務が生じます。)。但し、改正法施行時に当該定めのある会社は、改正法施行後最初に監査役が就任し、又は退任するまでの間は、登記をすることを要しないとされています(改正法附則第22条第1項)。

2014年12月5日  4:12 PM |カテゴリー: 企業法務 |コメントはまだありません

今年も、昨年に引き続き、起業家やそれをサポートする方々を対象とした『スタートアップエンジン2014』を開催することになりました。今年の場所は、昨今ベンチャー界隈でホットな、大阪イノベーションハブ(グランフロント大阪 ナレッジキャピタルタワーC 7階)です!

今回は、
   イー・ガーディアン株式会社 代表取締役社長 高谷 康久 様、
   株式会社サイバーエージェント 人事本部 全社人事部長 武田 丈宏 様、
のご講演のほか、
   一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会会長 安達 俊久 様
   イー・ガーディアン株式会社 代表取締役社長 高谷 康久 様
   有限責任 あずさ監査法人 パートナー/公認会計士 三宅 潔 様
   株式会社東京証券取引所 執行役員(上場推進担当) 村田 雅幸 様、
という豪華ラインナップで、株式上場の最前線をテーマに、パネルディスカッションをする予定です。

また、イベントの後には、ネットワーキングディナーを開催する予定です。
概要は、こちらからご覧いただけます。

【日 時】 2014年6月13日(金) 13:30~17:30
【会 場】大阪イノベーションハブ(グランフロント大阪 ナレッジキャピタルタワーC 7階) 案内図(PDF)
【参加費】 一般:4,000円(税込) 学生は50名先着で無料!
【ウェブページ】 http://startup-engine.com/event/663
【ネットワーキングディナー】 夜6時から、開催予定(参加費2,000円)(先着40名様)

お申し込みは、こちらからお願いします。

起業について関心のある方、企業内部で新しいことに挑戦する方、ベンチャー企業への 就職や転職を考えたことのある方、ベンチャー・キャピタル等の投資家の方、証券会社等の金融機関で上場やバイアウトを担当されている方、中小企業・ベン チャー企業のサポートをしているプロフェッショナルの方など、多くの方のご参加をお待ちしています。

2014年5月20日  8:15 PM |カテゴリー: 未分類 |コメントはまだありません

今年も、昨年に引き続き、起業家やそれをサポートする方々を対象とした『スタートアップエンジン2013』を開催することになりました。

今回は、
  元クックパッド株式会社CFO 成松 敦 様、
  ブログ「ビジネス法務の部屋」弁護士 山口 利昭 様、
  株式会社シナジードライブCEO 板倉 雄一郎 様、
  という豪華ラインナップでお届けする予定です。

また、イベントの後には、ネットワーキングディナーを開催する予定です。
概要は、こちらからご覧いただけます。

【日 時】 2013年5月17日(金) 13:30~17:30
【会 場】 大阪国際会議場
【後援・協力】 [後援]大阪証券取引所 [協力]株式会社 幕末、黒字社長塾、北浜総合会計事務所、NEOWOMAN
【参加費】 4,000円(税込) 学生2,000円(税込)
【ウェブページ】 http://startup-engine.com/
【懇親会】 夜6時から、開催予定(参加費5,000円)
お申し込みは、こちらからお願いします。

起業について関心のある方、企業内部で新しいことに挑戦する方、ベンチャー企業への 就職や転職を考えたことのある方、ベンチャー・キャピタル等の投資家の方、証券会社等の金融機関で上場やバイアウトを担当されている方、中小企業・ベン チャー企業のサポートをしているプロフェッショナルの方など、多くの方のご参加をお待ちしています。

2013年5月2日  8:35 PM |カテゴリー: 未分類 |コメントはまだありません

本日は、スタートアップエンジン2012のご案内です。(最近、諸事情によりバタバタして、更新が滞っており恐縮です。)

今年も、昨年に引き続き、起業家やそれをサポートする方々を対象とした『スタートアップエンジン2012』を開催することになりました。


当日は、
日本駐車場開発 巽社長、
インターネットイニシアチブジャパン 清水部長、
シナジーマーケティング谷井社長など、
上場企業創業者らをはじめ豪華ゲストがスピーカーが登壇予定です。
また、イベントの後には、ネットワーキングディナーを開催する予定です。


概要は、こちらからご覧いただけます。



【日 時】 2012年5月18日(金)13:30〜17:30
【会 場】 大阪国際会議場
【協賛】株式会社インターネットイニシアティブ
【後援・協力】 [後援]大阪証券取引所 [協力]株式会社 幕末
【参加費】 3,000円(税込)
【ウェブページ】http://startup-engine.com/
【懇親会】 夜6時から、開催予定(参加費5000円)


お申し込みは、こちらからお願いします。

起業について関心のある方、企業内部で新しいことに挑戦する方、ベンチャー企業への 就職や転職を考えたことのある方、ベンチャー・キャピタル等の投資家の方、証券会社等の金融機関で上場やバイアウトを担当されている方、中小企業・ベン チャー企業のサポートをしているプロフェッショナルの方など、多くの方のご参加をお待ちしています。

2012年5月6日  5:37 PM |カテゴリー: ベンチャー・ビジネス |コメントはまだありません

今回は、第1回SUEセミナーとして開催する「会社が成長するために知っておくべき契約の知識」のお知らせです。

SUEセミナーとは、スタートアップエンジンから派生した企画で、ベンチャー企業や中小企業を念頭にして、会社の経営陣や法務担当者が会社を成長させるために絶対に知っておくべき知識をお届けすることを目的としたセミナーです。

今回は、第1段として、「会社が成長するために知っておくべき契約の知識」というタイトルで私が講師を務めさせていただく予定です。

下記の要項で開催しますので、皆様のご参加をお待ちしております。

◆日時
2011年9月22日(木)19時00分 ~ 20時30分


◆参加費
2,000円


◆場所
大阪市北区梅田2丁目5番25号 ハービスPLAZA6階


お申し込みはホームページをご覧ください。

http://startup-engine.com/event/379

2011年9月5日  6:30 AM |カテゴリー: その他 |コメントはまだありません

先週末に、出席したSessionの中で、事前の予想に比して最も面白かったものが、5月29日(日)に京都大学で開催された超交流会2011の「情報学の学生よ、挑戦せよ」でした。

このSessionでは、国立国会図書館館長であり、京都大学の第23代総長でもある長尾眞京都大学名誉教授がご登壇されました。

正直、私は、法学部出身で、長尾先生の業績は全く存じ上げず、入学時に総長をされていたといった記憶しかありませんでした。

しかし、長尾先生は、パワーポイント等をいっさい使わずとも、力強いメッセージを発することができるということ、そして、チャレンジ精神、ベンチャー精神に年齢等全く関係ないことを、このSessionで証明されました。充実した講演でした。

長尾先生は、情報学という学問の礎を作られた先生でおられ、言語処理等の分野で、相当以前から、今のGoogleやWikipediaで実現しようと挑戦している内容を既に30年近く前に提唱されていたとのことです。そのご講演の中で、私が印象に残った話を取り上げさせていただきます。

(過去を振り返って)
・ 機械翻訳はいずれ必ず成功する。今は、日韓で97~8%、日英で85%、日中で70~5%くらい。
・ 1994年には電子図書館というテーマで、いずれは、本単位から欲しい情報のユニット単位で検索・調査し、hypertext構造によって自動発見+リンクで、情報がリンクされる時代になると考えていた。
・ その時代に、情報端末とそのインターフェースが重要となるはずとも考えていた。


(若い人へのメッセージ)
・ 何でも面白いことをやりなさい。
・ 電電(京都大学工学部電気電子工学科の意)の同窓会に出席したが、あまり熱気がない。規制(既成?)の枠、よろしくない。
・ 今の時代、40代の人より、20代、30代の人の方が面白い。特に、判断力があり、仲間とやることに慣れており、孤立していない。競争相手と上手にコミュニケーションをとっている。
・ 他の分野の人間ともっと交わること。今の情報学の世界、エンジニアの人は、法学や社会学の視点がかけていることが少なくない。
・ 関西は、せっかく京都・大阪・神戸・奈良等と文化の違うエリアがあるのに、バラバラのままで、切磋琢磨がないのがもったいない。
・ 自分たちの文化をもっと大切にせよ。浮世絵等の江戸文化は、それそのものが世界に誇れるものだし、通用するものである。外ばっかりキョロキョロ見るのではなくて、「自分は、これをやることで世の中の役に立つ」ということをやっていると、結果的に世界に通用する。
・ 20世紀は科学技術の時代。21世紀は確立した法則を用いて新しいものをクリエイトする時代。
・ 情報学を情報科学という名前にしなかったのは、「科学」という枠にとらわれないようにするため。
・ 国立国会図書館の全ての情報を電子化したい。
・ 日本の著作権法の問題は深刻。
・ (「「面白いこと」の判断基準はありますか」という質問に対し)常に何が面白いかということを発見するには、惨憺たる苦労が必要。常に考え続けるべき。こんなことが面白いんじゃないか、あんなことが面白いんじゃないかと辛抱強くいろいろ考えているうちに、ある瞬間に「これだ」というのが出てくる。辛抱強く考えるというのが、簡単そうで意外に難しい。
・ (「素敵だと思う人はいますか。どういう基準ですか」という質問に対し)セネカやキケロをはじめ、本の中には沢山いる。現に会った中では、業績や肩書きではなく、やっぱり人間的魅力。人柄。


私見が混じってしまったものや、意訳や誤解等があるかもしれませんが、お許しいただければ幸いです。間違いがあれば、訂正いたします。

実際の講演では、国立国会図書館館長という肩書きからは想像もつかない程、今もチャレンジし続けておられることがよくわかる話が満載でした。株式会社はてなの近藤淳也社長が、1人の京大卒業生として、「卒業式のときに、旅行にいって出席せず、先生の話を聞けなかったことをとても後悔しました。」と言っておられたのが印象的でした。

なお、長尾先生は昨年、自叙伝「情報を読む力、学問する心 」を出版されたとのことです。この本を見れば、だいたい同じようなことが書かれているはずとおっしゃってました(私もまだ購読できていません。悪しからず。)。

2011年6月1日  6:30 AM |カテゴリー: その他, ベンチャー・ビジネス |コメントはまだありません

先週末、札幌で開催されていたIVSというイベントに出席させていただきました。

多くのSessionが開催され、大変、刺激的なイベントでした。

本当は、キューエンターテインメント社の水口哲也さんと慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授の稲見昌彦さんのクリエーター・トークや、関西外国語大学准教授のGarr ReynoldsさんのプレゼンテーションZENの話は、非常に面白く、勉強になるというか、それ自体が1つの素晴らしいエンターテイメントとして、成り立つ程でした。ただ、残念ながら、私には、その魅力を十分にお伝えすることはできませんので、この方々の講演に出席する機会がありましたら、参加することをお勧めします。

ちなみに、関連する本としては、今の水口哲也さんの問題意識に大きな影響を与えている「NHKスペシャル 世界ゲーム革命」と、Garr Reynoldsさんが著作された「プレゼンテーションzen」を挙げさせていただきます。

特に、後者は、講演や裁判員裁判等で、Power Point を利用しようと考えている弁護士にも、強くお勧めします。

さて、今回は、IVSの中で、取り上げられた「ベンチャーファイナンスの行方」というテーマについて、考えてみます。

スピーカーとモデレーターは、下記の方々です。
Speakers:
・磯崎哲也事務所 代表 磯崎哲也氏
・インキュベイトファンド 代表パートナー 本間真彦氏
・株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ パートナー 仮屋薗聡一氏
・DCM パートナー 伊佐山元氏
・UBS証券会社 株式本部株式調査部 エグゼクティブディレクター 武田純人氏
Moderator:
・インフィニティ・ベンチャーズLLP 共同代表パートナー 小林雅氏


1つの大きな問題意識は、“日本には、大粒のベンチャーがない”という点です。この問題点は、”もしGoogleの創業者2名(と全く同じ能力の人間)が日本のVCの前で検索エンジンの開発をやりたいといっていたら、Googleは日本に生まれたであろうか”という表現でも、問題提起されていました。

この問題点について、スピーカーの方は、いくつかの興味ある回答を用意されていました。1つは、起業の世界には、まだまだ人・金をマネージするイメージができている人がほとんどいないということです。単にお金を流し込めばよいのではなく、人・情報・ノウハウといったものを有機的に連携していく能力のある人が、経営者側・投資家側を含めて、まだまだ少ないという問題意識ではないだろうかと思います。数多くのイケている人が起業の世界に携わるようになれば、自然といい起業家も増えるのではないかという意見もありました。

もう1つの回答には、日本では、資金提供者が早く回収を望む傾向にあるのではないかということです。シリコンバレーのVCが期待されていることは、「次のGoogleを見つけてくれ」ということであり、中途半端な成功は求めていないということです。すなわち、シリコンバレーのVCの投資家にとっては、最初から売上を気にするようなベンチャーはそれはそれであってもいいけれども、魅力的な投資先ではないということだと思います。

ここで重要な点は、VCの背後にいるLPの存在です。LPとは、Limited Partner の略で、VCの運営するファンドに投資している投資家のことです。このLPの性格によって、必然とVCの性質が決定され、引いては、投資スタンスやVCの投資先に求めることが違ってくるということです。この点では、米国の投資家の方が長期的な視点で考えているのではないかと指摘されていました。

この点は、これからVCから資金の提供を受けようとするベンチャー企業にとっても、重要な視点だと思います。

上場(IPO)との関係では、未熟なまま上場することにより、経営の自由度が下がる一方で、上場のメリットを十分に得られていないケースも少なくないのではないかという指摘もありました。この点は、先ほどの日本の投資家の早期回収傾向とも関連しますが、時価総額数十億程度で、上場してしまうと、瞬間的に株価が上がってもその後は下がる一方ということも少なくなく、経営者にとっても、既存株主にとっても、新規株主にとっても、不幸なのではないかという指摘です。私には、その数字の当否は、わかりませんが、500億くらいになってからでないと、上場しない方が良いという指摘もありました。

ところで、日本には、自動車産業を筆頭に、多くのニッチ産業においても、製造業を中心に、世界市場で、大活躍している会社は少なくありません。しかも、製造業だけではなく、ファッションの世界、ゲームの世界のような、カルチャーに多くを依存していそうな世界でも、国境を越えて大活躍している会社があります。しかし、ネットの世界では、上記のような「大粒のベンチャーがない」という嘆きをきくことが少なくありません。これは、いったいどうしたことなのでしょうか。時代のせいなのでしょうか。カルチャーのせいなのでしょうか。シリコンバレーのVCが有能なせいなのでしょうか。失われた10年のせいなのでしょうか。このあたりは、最近の私の関心事であり、いくつか仮説はあるものの、確たるものはありません。今後の課題としたいです。

昨日、スタートアップエンジン2011(SUE2011)を開催させていただきました。大勢の素敵な方が会場に来て下さいました。

私自身、このようなイベントを主催するのは、初めてのことで、いろいろと不手際があったかと思いますが、総じて、大変好意的な感想をいただいており、心から嬉しく思っています。

個別のSessionの具体的な内容は、いずれまとめて、お伝えしたいと考えています。

お越し下さった皆様、そして、開催にあたり甚大なご尽力を賜りました営業創造株式会社及びアルファクリエイト株式会社の皆様、また、ご後援下さった大阪証券取引所様及びご協力くださった株式会社幕末様に御礼申し上げます。

P.S. Session 1にて、素晴らしい御講演をしてくださったライフネット生命の岩瀬さんの新刊本「入社1年目の教科書」が、昨日発売開始になりました。ご興味のある方は、是非お読みください。

2011年5月21日  1:50 PM |カテゴリー: その他, ベンチャー・ビジネス |コメントはまだありません
 
   
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